気密性の良い住宅を表す単位として、UA値、C値、Q値というものがあります。
UA値とは、建物の窓や壁から外部に逃げる熱量を外皮面積全体で平均した値のことです。
UA値の値が小さいほど「熱量が外部に逃げにくい」ということになり
断熱性能が高く省エネルギー性能が高い住宅ということになります。
C値とは、家の大きさ(面積)に対して、どの程度の隙間が存在しているかを表した数値です。
C値の値が小さいほど隙間が少ないとされ、気密性の高い住宅といえます。
Q値もUA値と同様に「熱の逃げやすさ」を表した数値です。
UA値が床、壁、天井、窓などの外皮面積を元に計算するのに対し
Q値は建物の延べ床面積を元に計算します。
UA値は換気による熱損失は含みませんが、Q値は換気による熱損失も含みます。
家の熱が屋外に逃げやすい場所の多くは窓と換気です。
窓は樹脂サッシ、ペアガラス、トリプルガラス、Low-eガラスにするなどで
冬は室内の暖かさが、夏は室内の冷たさができるだけ逃げないようにすることができます。
それでは、換気はどうでしょうか。
常時換気には第1種換気・第2種換気・第3種換気の3つの方式があります。
< 第一種換気とは >
入口である給気口・出口である排気口の双方にファンなどの機械換気装置をつける方式です。
機械により、空気を入れて機械により空気を出すことで室内の温度をほとんど変えることなく
換気することが可能です。
< 第二種換気とは >
入口にファンなどの機械換気装置を取り付け出口は自然排気の方式です。
室内が正圧になり常に新鮮な空気を取り入れることができるため
クリーンルームではメリットとなります。しかし一般的な木造戸建て住宅の場合
室内の湿度や汚れた空気が屋根裏や壁の中に入り込み多くの湿気を含んだ空気が
急激に冷やされて、結露を起こす可能性があります。
< 第三種換気とは >
入口である給気口は自然給気、出口である排気口にファンなどの機械換気装置が取り付いた方式です。
出口で空気を引っ張り出していることで室内は外気より気圧が下がります(負圧となる)。
多くの場合、1階はトイレと洗面所、2階はトイレの換気扇で排気を行います。
商品価格やランニングコストが安いこと、負圧になるため室内は外気より気圧が下がり
小屋裏や壁内への湿気の侵入を防ぐことができることが特徴です。
それぞれに特徴があるので、お施主様のご希望等をお聞きしながら
ベストな家づくりになるよう進めていきます。


